新装版  カディスの赤い星(上) (講談社文庫) 新装版  カディスの赤い星(下) (講談社文庫)

で、小説こち亀で興味を持った逢坂剛さんの処女作“カディスの赤い星”です。別に共産主義の本じゃないです。多分。
なんとなくタイトルが赤い彗星みたいでカッコイイからこの本を選んだのですが、凄く面白くて上下巻一気に読み終えました。
ギターの名器「サントス・エルナンデス」を追ってスペインまで行き、フランコ総統暗殺計画に巻き込まれる。といったストーリー。
エンタテイメント小説の極みです。純粋にストーリーのみでここまでのめりこんで、面白いと思ったのは久々でした。
ただ主人公の斜に構えたような生意気な態度がちょっと鼻について、あまり感情移入はできなかったな。
 
自分の無知を曝け出すようだけど、スペインという国が民主化されたのって意外と最近のことなんだなとか、旧ユーゴほどではないにしろかなり複雑な民族間の対立とかがあることとか、この小説を読むまで知らなかった。
サッカーで世界最高峰といわれるリーガを持ちながら、スペイン代表がワールドカップで良い結果が出せずにいることもこのことと無縁ではないのだろうな、とか思った。
 

そして何よりフラメンコに強く興味を持った。世間はちょっとしたフラメンコ・ブームなんですか?良く知らないんだけど。
フラメンコ・ギターっていうのを弾いてみたいと思う今日この頃。次回はオイラのそんな思いを強くするメキシカン二人組についてです。乞うご期待。。

小説 こちら葛飾区亀有公園前派出所

小説 こちら葛飾区亀有公園前派出所

なんやかやで最後の日記書いてから一月が経過しようとして、はてなダイヤリー市民権剥奪の危機に瀕しているのでとりあえず最近読んだ本の紹介。
今をときめく人気作家7人が描くこち亀ワールド。週刊プレイボーイに掲載されていたモノの単行本化らしいです。
それぞれの作家の人気キャラの世界で両さんたちが活躍するものや、そのままこち亀の原作になりそうなものなど、いろいろあって楽しめます。
名前を聞いたことあっても読んだことのない作家を知るキッカケとしても良いかも知れません。かくいう私も京極夏彦東野圭吾以外の人の作品は読んだことなかったけど、他の作家の人の本も読んでみたくなりました。

People Tree
何やら最近Acid Jazzの名盤がACE RECORDSってレーベルから再発されてるらしいが、オイラの人生のサウンド・トラックに収録されるであろう名曲“Mister Freedom”を含むMother EarthのPeople Treeも再発されたらしい。このアルバム'95年頃の作品でホントに良い曲ばかりで廃盤になっていたこと自体を知りませんでした。
この再発版にはボーナスCDが一枚ついているようで、すでにこのアルバム持っているオイラも買いたくなってしまいます。というか多分買ってしまう。。ボーナスCDだけで売ってくれればいいのに…。
上の画像リンクはアマゾンのヤツなんだけど、日本語のアマゾンのサイト内では再発版は見つけられなかったので廃盤になった方の中古のようです。
しかしアマゾンにも何でもあるってわけじゃないんだね。ちょっと意外。

 
アシッドジャズっていうとジャミロみたいなのを想像する人が多いのだろうけれど、マザーアースのこのアルバムは一味違っていて、‘アシッドジャズ的な雰囲気のするロックアルバム’と言った方がよいと思います。ヘビー過ぎないリズム隊にギター、ハモンド。そしてソウルフルなヴォーカル。MAROON5をより良い意味で荒々しくした感じだと個人的には思うんだけど、そういった語られ方をされるのを見たことも聞いたこともないので見当違いかもしれませんが…。ロック好きな人にこそお薦めしたい逸品です。

匂いをかがれる かぐや姫 ~日本昔話 Remix~
昔話を複数の翻訳ソフトにかけて英訳、その英文を再び複数の翻訳ソフトで日本語に訳したものを組み合わせて出来たものらしいです。
一寸法師かぐや姫、桃太郎の3篇が収録されていますがタイトルは
かぐや姫⇒As soon as it smelled,princess⇒匂いをかがれるとすぐに、プリンセス からとったようです。
 
なかなか面白い言葉が多くて思わず吹き出してしまうんだけど、一例をあげると
“鬼は一寸法師を吐き出すと一目散に逃げて行きました。”
           ↓            
“The bogles escaped full speed,when A litlle law mentor was breathed out. ”
           ↓    
“少量法律助言者が吐き出されたときに、オバケはフルスピードで漏れました。”
 
とか
“「まあ、おいしそうな桃。おじいさんのお土産にしましょう。」”
           ↓
“Oh dear,a savory peach.Let's make it the old man's souvenir.”
           ↓
“「あら、塩味のモモ。老人の記念品にしましょう。」”
 
と、こんな具合なんだけど僕が一番気に入ったのは、かぐや姫がじいさん、ばあさんにお礼を述べるくだり
 
 “忘れないライフタイム、この好意。無期限にさようなら。エネルギッシュ…”
 
これなんかは売れないラップグループの歌詞とかにありそう。もしくはシンガー板尾が歌ってそう。
 
このような日本語を弄ぶとでもいうような感覚がイイですね。オイラのツボにはまります。最近の芸人さんではケンドーコバヤシって人がそういった感覚を持っていると思います。(そんな最近でもないのか?)しかし下ネタが多いのかあまりお茶の間には受け入れられづらそうなのが残念です。

 
 
この本の中の文章ほどではないけれども、日常生活の中で思わず「日本語でおk」とか言ってしまいたくなるぐらい意味のわからないコトをほざく連中が多くてイヤになってしまいます。彼らにしてみたらオイラの方こそが日本語が不自由なヒトにみえているのかもしれないですけれどね。。
前にも書いたけど僕は色弱なので人が同じモノをみても必ずしも同じような色に見えているわけではない、ということを頻繁に意識するんだけれど、考えてみれば音も同様で歳をとると高音域が聞こえづらくなっていったりするって言われるし、同じ音楽も別の人間には同じように聞こえてるわけではないのだろうと言えると思います。
直接的に五感に受ける刺激に対する感覚でさえ個人間では差異があるのだから、一つ一つの言葉に持たせる意味にはズレが生じて当然で、その言葉の組み合わせでなされる会話などではズレは大きくなるばかりだろう。いくら多くの言葉を費やしてそのズレを埋めようと試みても完全に埋まるコトはあるまい。
我々が同じ世界に生き、同じ世界を感じているなどと思っているのは須らく幻想にすぎぬのであろう…。
 
 

 



最近10年以上吸い続けたタバコの銘柄を変えました。CAMEL NUTTY MENTHOLです。
メンソールのタバコっていうのがどうも苦手で今までほとんど吸ったことなかったんですが、このタバコは一味違っていて微妙にナッツっぽい味がしてナイスです。
 
横浜銀蝿の歌で何と言う曲か忘れたけれど「キャメルに火をつけー…」とかいう歌詞があったので、僕にとってキャメルは不良のタバコってイメージなんだけど、そんなイメージとこのイカしたパッケージに惚れちゃいました。
箱の下の方に書かれている無粋な文字が無ければもっとカッコよいのだけれどね…。
 
Nuttyってのは“木の実のような(味の)”という意味なんだろうけど、Crazyと同じ意味もあるようで、そういえばPINK CLOUDの曲でDrive Me Nutsという曲があってこの曲を聴いた当時は意味が分からなかったんだけれどDrive Me Crazyと考えればなんとなく意味わかるような気がしてきます。


タバコの箱の下の方に「疫学的な推計によると、云々〜」と書かれるようになって久しいのだけれど、疫学も推計も普段耳なれない言葉なのでちょっと調べてみた。
推計とは「一部の事実や資料をもとにして、おおよその数量を算出すること。」http://dictionary.www.infoseek.co.jp/?spa=1&sc=1&se=on&lp=0&gr=ml&qt=%BF%E4%B7%D7&sm=1&sv=KO
 
一部の事実や資料とか、辞書的な意味からして既に相当怪しいモノです。
 
疫学をWikipediaで調べるといきなり「疫学の定義は諸説ありコンセンサスは得られていない」と書いてあります。
Wikipedia自体の信頼度というのも問題ではありますが疫学というモノが無条件で受け入れられるモノではないと言ってもいいでしょう。「疫学的な推計」といったらなおのことです。
集団生活を営む人間や人為的に集団生活を営む家畜などに疫学的手法は適応(適用?)されるが、集団として捉えることが困難な野生動物には適応し難いらしい。
ということはつまり、自然の掟の中で生きるケダモノの世代である俺様には全く通用しないってことだな。間違いねー。

 
 
だいたい「喫煙者は心筋梗塞により死亡する危険性が非喫煙者に比べて約1.7倍高くなります」っていうけど、心筋梗塞で死亡した喫煙者がもし喫煙しなかった場合心筋梗塞以外の死因でより早く死んでしまっていた可能性だってあるよね。
というかそもそも「人間は長生きすべき」という前提にたって語られるこれらの言説には違和感を感じてしまいますね。Globalを越えてUniversalな視点にたってみるならば、人間、人類が生き長らえるコトが必ずしも好いコトであるなんて言えないと思う。
 
言い過ぎました。ホントごめんなさい。いささかNutty過ぎました。。
 
 
 
タバコが吸いたいです。今度は嘘じゃないッス。。

やっぱタモリはスゲー!!

 
これ静止画と音声だけなんだけどかなり面白い。一聴すると意味不明な言葉の羅列だが、その中に織り交ぜられる普通の日本語のバランスが絶妙。tensionとrelease.あるいは折り重なるポリリズムのよう。
これは伝説のCD(発売当時はレコードか?)「タモリ」に収録されていたものなんだけど、10年ほど前に知り合いに聞かせてもらった時はハラが引き攣って泣きそうになるくらい笑った。っていうか泣いた。
タモリ
このCDアマゾンでは12600円ものお値段で取引されているらしい。僕に聞かせてくれた人は当時あんまりいらなさそうな感じだったので、その時にムリを言ってでも売ってもらえばよかったなぁ…。いずれ購入しようとは思っていたんだけれどもこれ程までに入手困難なアイテムになるとは想像もできなかった。I'm regret.禿げしく後悔。
「何かの間違いでこういうモノが500円くらいで売られているかも知れん」と、思いつつまた中古CDを漁る日々なのです。
 
今のモリタしか知らない若い世代にも是非とも聴いていただきたい逸品であります。

Play

しばらく前にあるレンタルビデオ屋の軒先で中古のCDを漁った時に買った一枚。店の外のワゴンの中に埋もれてて、そのまま持って帰ってもも大丈夫そうなくらいな感じだったけど、ちゃんと買いました。300円くらいだったかな?
大資本が入っていないレンタル屋さんとか古本屋さんにはたまにこういった掘り出し物があるから、中古CD漁りはやめられません。
実はオイラこのマイク・スターンって人名前も知らなかったんだけど、まあ300円ならいいかと思って買ってみたら大当たり!久々にヒットしたって感じでした。値段が安いってだけで良く知らないアーティストの作品を一曲あたり20円くらいか…とか思いつつ買ってしまってほったらかし、一度聞いてさらに放置というパターンが多いんですが、この作品は一度聴いてからかなりヘビーローテーションになっています。
こういった感じのテクニカルなジャズ(フュージョン?)って今まではちょっと敬遠しがちだったんだけど大好きな上原ひろみの最新作がそういった音楽性に大きく方向転換したのも手伝ってか、最近はかなりテクニカルなものを好むようになってます。2ヶ月前に聴いていたら放置されたCDの山に埋もれて埃をかぶってたかもしれないです。音楽との出会いというのもタイミングが重要なんだなと思いました。しかも今月末にBLUE NOTE TOKYOでライブやるらしいです。凄く観に行きたいんだけど、ムリっぽいんだよな…。
 
ちょっと調べてみたらこの人マイルスのバックで演奏してたこともあるくらいの人なんですね。Jazzの世界に疎い僕なんかにはその事実だけで凄い人なんだとか思っちゃいます。
 
それにしてもこのような一流ミュージシャンの作品が300円で手に入れられて、2,3年もしたら洟も引っ掛けられないようなモノが中古でもこれの10倍くらいの値段がついてしまうという事実に、音楽の価値は値段に反映されないのだななどと今更ながらに思ってしまいます。値段は所詮は需要の多寡によるものだと理解はしているんですけどね。。
まあそのお蔭でこのような作品にめぐり合えたという現実も一方ではある訳なんだけれど、ちょっと聞いてみたいなと思うモノが洟も引っ掛けられなくなってから聞こうと思っているとその頃にはすっかり忘れていて、永遠に出会う機会が訪れなかったりもするんだよね。