俺にカレーを食わせろ

市ヶ谷の自衛隊の東側を江戸川橋方面へ歩いていくと、鷹匠町、細工町、二十騎町、矢来町など面白い町名が多く、その由来が気になったりしながら散歩していると、パッと見は普通なんだがどこかしら違和感を覚える和菓子屋さんがあった。
違和感の正体は“大辛”“カレー”の2文字。何故和菓子屋で??
吸い寄せられるように店を覗き込むと、どうやらどら焼きの生地にカレーが挟み込まれているモノがある。「インドラ」という名前らしい。
この辺では帝釈天信仰が盛んだったのかな?などと突拍子もないことを思いながら、食うべきか食わざるべきかしばし考え込んでるうちに中からおばちゃんがでてきたので「コレって餡子も入っているのですか?」と尋ねてみたところ、カレーだけとのことだったので一つ買ってみることにした。
正直言って中身がアンコとカリーのミックスだったらギブだったな。それはキツ過ぎる!カリーだけだったらそこいらのカリーマンと大差ないよな、と自分を勇気づけて食ってみた。
ウマイ。これが予想以上に美味いのだ。最初は大辛と謳っている割に大して辛くないなと思ってたけど、後からジワジワくる。オレ好みの辛さだ。ドラの生地の甘さとのミスマッチが気になる向きもあるかとは思うが、マックグリドルに較べれば大した問題ではない。マックグリドルの生地と中身のギャップはいささか行き過ぎのきらいが有り、オイラには趣旨が能く理解できなかった。まあそれは良いが、甘さと辛さの絶妙なコントラストこそが我々日本人の味覚を満足せしめるに足ると思ふ。饂飩や蕎麦の汁や牛丼もしかり、多くの煮物等等枚挙に暇がない。これ等の甘辛さの美点はジンガイには解るまい。否、解らなければジンガイだ。
兎も角、単なるキワモノと決め付けて一蹴するには余りにも惜しい逸品であると思います。是非ともドラえもんにも食べて戴きたいものです。
 
この和菓子屋さん、船橋家さんというお店でホームペイジを見るとインドラの他にも一風変わったお菓子を売っているみたいです。「これはうまい。」とか「革新。」とかも商品名なのかな?「おっぱいちゃん」がかなり気になる。。