See Jam,Hear Jam,Feel Jam

ライヴ・アット・トニック
クリスチャン・マクブライドってベーシトのライブアルバムです。エレクトリックとウッドを使い分けているようですが、ウッドベースのテクニックは驚愕です。コレはマジですごい。

曲名のほとんどに「Jam」って単語が入っていることからも分かるとおり、ジャムセッション的なライブアルバム。アンソニー・ジャクソンがどっかの雑誌のインタビューで「ジャムセッションほど時間を無駄にするものはない」って趣旨の発言をしていたのを見て以来こういった作品には懐疑的だったけれど、オイラがこのアルバムを聴いて「このライブを生で観た人はムダどころか至福の時を過ごしただろうな」と思いました。無論、一流のミュージシャンにとってジャムセッションが時間の浪費なのか真に創造的な作業なのかは別問題だが、聴き手側にとっては丹念に創り上げられたスタジオアルバムでも即興性の強いライブアルバムも偏見を持って聴いてはいけないな、と改めて思い直した。
 
能書きが長くなっちゃたけど、とにかくこのアルバムファンキーで凄くイカすグルーヴを聴かせてくれる秀作です。ベーシスト名義だからといって必要以上に長長とベースソロをやったりしてないので、ベーシトならずとも一聴の価値有りデス。
 
あと、驚いたのはScratchという人のソロの部分なんだけど、最初はどんな楽器を演奏しているのかよく判らなかった。判らないなりに、「ターンテーブルにトーキングモジュレータ的なキカイをつなげてるのかな??」とか思ってたんだけど、アルバム裏面を見ると【Scratch〔beat box〕って書いてあった。。ビートボックスってあんまり聞き覚えのない言葉だけれど、どうもボイスパーカッションと同じ意味らしくて全部口で出した音らしい。コレも本当に凄くって、人間の口ってこんなに動くもんなのか??って思う。
ボイスパーカッションと聞くとちょっとアレだけどこの人物、他の楽器陣と対等に渡り合ってる感じでタダモノではないです。